トレガートレーニング終了時、送った翻訳前の文章

まる3年以上かかりましたが、トレガーアプローチのトレーニングをして11月19日に終了しました。

日本トレガー協会HP
http://www.trager-jp.com/index.html

1999年にカリフォルニアにあるエサレン研究所に行ってみたときに印象に残っていたので
学びたいと思っていました。

以下、認定申請の為の書類の一部翻訳前の文章です。

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太極拳の身体の使い方とトレガー

1982年から太極拳を学び始めました。それまで、空手を毎日練習をしていたのですが、後ろ蹴りをしている時にお尻の筋肉が肉離れをおこし、治る迄の間、練習できるものはないかと始めたのが動機です。
今回、書く内容は、トレガーを学び始めてから太極拳の身体の使い方ととても共通点があることに気づき、変化した内容と、少し広げ世界観まで言及してみようと思います。

太極拳を学んでから身体の感覚の変化に最初に気づいたのは、頭の重さの感覚です。頭頂からぶら下がった感覚で動くと、それから下が、リラックスした動きに変わってきたことです。具体的には顎がわずかに手前に引き、前へ上への感覚です。振り返るとそれまでは言葉の限界で部分的、時系列でしか言葉は表現できないために、一部分を意識して言われたとおりに努力していたために、固めた動きになり安かったようです。それと、指導している人達も掴んでいなかったように思いました。最初の頃は形をゆっくりした動きでなぞるようにしていただけでした。今振り返ると、後で変化した感覚と比べると、肘から先で身体を動かしていました。

それから二年位前に左膝に靭帯が伸びているために左に体重をかける動きの練習中に突然感覚が変化しました。足の平のやや踵側から、腰、肩甲骨、首の後ろ、後頭骨から頭頂までの間、が弓のバネのような感覚に突然変わり、背中のバネが分かると表側末端までにバネを感じるようになりました。具体的にしたことは、足首、腰、背中、胸、首を緩めて連動したことでした。それまではバラバラに胸を緩めたり、腰を緩めたりしていたのですが、しっくりとはしていませんでした。止めないで続けていて良かったと感動しました。

それまで、太極拳の表現に「ファンソン」というのがあり、緩める、繋げる、広げるというふうに説明されていました。変化してからはこの表現を少し変えたほうが良いよう思い、緩める、繋げがる、広がるというふうに、私は変えるように指導しています。意図的な力をできるだけ無くすような表現をした方がより近いのではという思いでです。

身体の感覚の変化後、いろいろとチェクしてみました。まず、背中側の弓のようなバネができると、その反対側のバネができること。最初は背中側を意識すること、これを私は縦の弓の感覚と表現します。それともうひとつの弓のバネがあるのが肩甲骨側であること、最初の頃は肘から先で動きをなぞっていたと書きましたが、肘から後ろで動かすようになっていることにも気づき、肩甲骨から肘までを横の弓のバネと表現するようにしました。現在の段階ではこの縦と横の弓を探るという指導に変えています。動きは触れているところよりできるだけ遠いところから動いていること、言葉としてではなく身体の実感として変化しました。それまでの太極拳の常用語である言葉を確認しますと部分的には、表現しています。踵側、腰、胸等の緩みの表現はありますが、トータルであること全部ギヤであるので、同時に動いてることを実感したことによる身体の変化であったように思います。時系列でしか表現できない言葉の限界なので学ぶときは見て聞いて真似することと、身体の感覚に聞きながら探ることの両面が必要であることを感じました。

トレガーの重さを量る、遊びを取る、繋げるという表現がありますが、太極拳の表現とほとんど同じであることです。下からの動きも遠いところからの動きであること、足、背中をメインにし伝えるターゲットを意識して動かすこと等です。

私の住む会津は今回、原発事故である福島県にあります。会津福島県内では100km離れていて事故の影響は比較して少ないところですが、調べてみて分かったことが幾つかありました。

表現として原発はエネルギー問題と表現されていますが、実体と言葉には違いがありました。原発は地域にお金を流すシステム、国会議員の利権、大企業を通して働く人達にお金を流すシステム、そして軍事目的にいつで転用できる目的等がありました。

現れていることの背後に大きくて広い問題が隠れている。

現れていることの当面の対処では解決にはならないこと。

効率を目的にすれば人を削減するシステム。しかし働かなければお金が流れてこないために何しかしら産業を無理矢理でも作らなければならないシステム。

エコという名のもとに物を定期的に買え買えさせなければ巨大な産業を通してお金を流せないシステム。

利子と信用創造という金融の当たり前のことにより膨張し続ける宿命をもった資本主義経済。

生活のために働くということよりも、表現するために働く世界の実現を探りたいと思っています。

遠いところ、空気のように意識に上りずらいこと、現れている現象の背後にあることから解決の緒があると思い、気づいた身体感覚から世界観の問題までのレポートを終わりたいと思います。